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医療法人大修会 大山病院

0294-72-6161
鼠径ヘルニアについて
当院は鼠径ヘルニアの診断と治療において豊富な経験と実績を持ち、特に腹腔鏡下手術に力を入れています。
鼠径ヘルニアとは?
鼠径ヘルニアは、腹部の臓器や脂肪が鼠径管(そけいかん)を通って腹壁を突き抜ける状態を指します。鼠径管は、男性では精索、女性では子宮円索が通るための構造です。この部分が弱くなると、臓器や脂肪が突き出てヘルニアを引き起こします。特に、加齢や重いものを持ち上げることで腹圧が上がると、鼠径管周辺の筋肉や組織が弱くなり、ヘルニアのリスクが高まります。
鼠径ヘルニアの症状
ふとももの付け根のあたり(鼠径部)に圧迫感や痛みがでることがあります。小腸が脱出する場合は吐き気や嘔吐がみられたり、大腸脱出の場合は便秘が起こることもあります。膀胱が脱出することもあり、脱出する臓器で症状のでかたが異なります。

鼠径部に現れる腫れや膨らみ
立ち上がったり、咳をしたり、重い物を持ち上げたりすると痛みが増す
時折、腫れが消えるが、再び現れることがある
嵌頓の場合、強い痛み、吐き気、嘔吐が生じることがある
鼠径ヘルニアの分類
鼠径ヘルニアは以下の3つに分類されます。
内鼠径ヘルニア
下腹壁動静脈の内側から臓器や脂肪が突き出るタイプで、鼠径部の弱点から発生します。一般的に中年以降の男性に多く見られます。
外鼠径ヘルニア
下腹壁動静脈の外側から臓器や脂肪が突き出るタイプで、若年者から高齢者まで幅広く見られます。先天的な要因が関与することが多いです。
大腿ヘルニア
鼠径管の下方、大腿部に発生するタイプで、女性に多く見られます。発生部位が鼠径管よりも下に位置しているのが特徴です。


鼠径ヘルニアの重要性
自然治癒はしません
鼠径ヘルニアは自然には治癒せず、放置すると症状が悪化する可能性があります。手術以外の治療法はありません。
手術以外の治療法はありません
効果的な治療法は手術のみです。ヘルニアバンドやサポーターは一時的な緩和に過ぎません。
嵌頓のリスク
鼠径ヘルニアが進行すると、腸管が鼠径管内で締め付けられて嵌頓(かんとん)状態になることがあります。この状態になると腸管の血流が止まり、腸管が壊死する危険性があります。最悪の場合、壊死した腸管を切除する手術が必要となることもあります。

診断と治療
当院では、最新の技術と機器を用いて鼠径ヘルニアの正確な診断を行います。
診断方法
診ただけで診断できることがほとんどですが、脱出した臓器を確認するために腹部CTも行われます。
治療方法
自然治癒することは期待できず、手術が必要です。手術は腹壁の弱くなった部分(ヘルニアの脱出する孔)を人工の膜(メッシュ)で補強することが行われます。大きく分けて鼠径部を切開して、外側からメッシュを入れる鼠径部切開法と腹腔鏡をお腹にいれて内側からメッシュを入れる、腹腔鏡下の手術が行われます。


当院で行う腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(TAPP法)について
腹腔鏡下手術は、小さな切開からカメラと手術器具を挿入して行うため、傷跡が小さく、回復が早いのが特徴です。
当院では、TAPP法(Transabdominal Preperitoneal approach)を用いて手術を行います。
準備
手術前に詳細な説明と検査を行い、手術の安全性を確認します。検査は通常1~2回の通院で終了します。
手術
手術は全身麻酔下で行われ、通常1時間弱で終了します。腹腔内に二酸化炭素を注入し、作業空間を確保します。その後、カメラと手術器具を挿入し、ヘルニア嚢を腹腔内に戻します。弱くなった腹壁を補強するために、ポリプロピレン製のメッシュを挿入し固定します。
回復
手術後は短期間(1~2泊)の入院が必要です。退院は手術の当日または翌日となります。入院期間中は医師や看護師が定期的に状態を確認し、術後の経過を見守ります。


TAPP法のメリットとデメリット
当院では、最新の技術と機器を用いて鼠径ヘルニアの正確な診断を行います。
メリット
小さな切開で行われるため、傷跡が小さく、回復が早い
手術後の痛みが少ない
早期に日常生活に復帰可能
デメリット
手術時間がやや長い場合がある
全身麻酔が必要
技術的に高度な手術であり、専門的なスキルが求められる

高額療養費制度について
当院では、高額療養費制度を利用して患者様の経済的負担を軽減することができます。
この制度は、医療費が一定額を超えた場合に、その超過分を公的医療保険が負担するもので、自己負担額が軽減されます。
詳細については、当院の窓口でお気軽にご相談ください。


当院の特徴
専門医による診療
経験豊富な外科医が手術を担当し、安心して治療を受けていただけます。各医師は多くの手術経験を持ち、高い技術を提供します。
最新の設備
最先端の医療機器を備え、患者様に最適な治療を提供します。腹腔鏡を用いた手術は、精密でありながらも患者様の体への負担が少ないです。
地域に根ざした医療
高齢者の比率が高く、公共の交通機関が十分でない地域柄を考慮し、短期入院での治療をおすすめしています。高齢の患者様にも安心して治療を受けていただけるよう、環境を整えています。
アフターケア
手術後のフォローアップを丁寧に行い、早期回復をサポートします。退院後も継続的に経過を確認し、必要に応じてアドバイスを提供します。
鼠径ヘルニアについてお困りのことがございましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
専門スタッフが皆様の健康を全力でサポートいたします。
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